十二行「春の闇」の巻
二上貴夫捌
春 おおかたは当てずっぽうや春の闇 二 上 貴 夫
春 人来たりては香る盆梅 近 藤 道 代
春 ひとときの空想自由朧げに 遠 藤 篤
雑 畳に映る呉竹の影 初 澤 弘 文
雑 友好の預かりパンダ金を食い 熊 澤 初 江
秋 釣瓶落としに糶の声果つ 初 江
秋 ドロンパと浮世離れの十三夜 佐 藤 大 福
雑 のっぺらぼうのうどんきしめん 道 代
雑 ウエディングドレスは白きベルライン 貴 夫
夏 川面にひらく花火燃え尽く 弘 文
雑 雑音も絆求めてハモるキイ 篤
冬 神々の山留守になりけり 大 福
首尾・平成二十四年二月十八日
日野市立新町交流センター和室