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胡蝶「純心が」の巻 両吟(狩野康子・永渕丹)
表
純心がロールキャベツに澄む四日 狩野康子
羽化には早きわらべ結初 永渕丹
凍ゆるむもの言わぬもの声あげて 康子
地図に尋ねし雁風呂の浜 丹
月おぼろ方向音痴というべきか 康子
切取線のこちら凡骨 丹
中
しずしずと朱夏をつらぬく僧の列 康子
放射線にも河童軟膏 丹
仮の家にとてちれしゃんと生きている 康子
火酒と胎児を抱き亡命 丹
君待てば刻も乳房も弾みだす 康子
奈落の口に落とす銅鏡 丹
冬の虹喪服いよいよ漆黒に 丹
橇を操るボスは老犬 康子
フィヨルドに深海流の湧き立ちて 丹
鍵のひとつが外れ政変 康子
近衛兵二手に分かれ月の門 丹
菊人形は右を指差し 康子
裏
誰見てもどこから見ても毒茸 丹
命養うジェネリック薬 康子
なあなあとまあまあそれで円満に 丹
女優はあくび噛みころしおり 康子
沿岸を花回廊は500キロ 丹
青帝駆ける空へハレルヤ 執筆
平成二十六年二月二十二日〜平成二十六年四月二日
十二詩潮「ピカソ自画像」の巻 五吟(矢崎硯水捌)
A面
暮れ泥むピカソ自画像は何を視る 矢崎硯水
花もまばらな青の時代 嵯峨澤衣谷
背の羽を煌めかせつつ舞う天使 山口安子
B面
瀑布の雫に濡れる山脈 佐藤ふさ子
猿飛の風きて浮世を浮遊せん 矢崎妙子
PM警報の針は振り切れ 衣谷
C面
街中の眼鼻口閉じウォンテット ふさ子
一寸法師の月影は伸びて 妙子
わが旅のどこでもドアを開け放ち 硯水
D面
海賊どもが転がす地球儀 衣谷
五頭立ての馴鹿(となかい)跳ばす雪の原 安子
カノン奏でるヴィオロンとチェロ ふさ子
2014年4月6日首尾
十二行「富士見坂」の巻 三吟(小田ゆう捌)枕草子「ついでにキス」の巻 四吟(上野遊馬捌)
短手「さくらと矩尺」の巻 四吟(上野遊馬捌)
十二調「寒鯉」の巻 四吟(赤井竜尾捌) 十二調「たんぽぽの酒」の巻 三吟(衆議判)
十二詩潮「箱の中」の巻 七吟(二上貴夫捌)
十二片「春のアナキスト」の巻 三吟(矢萩道侠捌)
六条院「クレッシェンド」の巻 四吟(衆議判)
日時/十月十八日(土)午前十時受付(入場無料) 会場/「高幡不動尊金剛寺講堂」(1)リンクト・ヴァース・コンテスト作品発表と表彰
(2)連句シンポジウム(パネラー川澄祐勝・渡辺隆夫・上野遊馬・服部秋扇、司会二上貴夫)
(3)公開連句
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